ファクタリングでお金借りる

ファクタリングの手数料・相場の平均・仕分け・計算方法を完全ガイド

ファクタリングの手数料・相場の平均・仕分け・計算方法を完全ガイド

ファクタリングを行う際、一番問題になるのが「手数料」です。ファクタリング会社はそれで利益を得ているのですから、その多寡が利用者にとっては最重要な要因になります。あまりに手数料が高ければ、ひょっとすると悪徳業者かもしれませんし、ファクタリングではなく銀行等から融資を受けたほうがマシかもしれません。

今回はファクタリングの手数料に特化して解説したいと思います。どのくらいの手数料の相場が妥当なのかよく検討してみてください。

<この記事を読めばわかることはざっくりこれ!>

  • ファクタリング手数料の概略
  • ファクタリング手数料の計算方法
  • 2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの手数料の違いと理由
  • ファクタリングの手数料に消費税はかかるか
  • ファクタリング手数料の仕訳
  • 給料ファクタリングの手数料

ファクタリング手数料とは?

ファクタリング手数料とは?
銀行や消費者金融から借入を行う、融資を実行する場合、定められた金利を支払う必要があります。お金を借りた分に対する利息ですね。

しかし、ファクタリングはお金を借りるのではなく、自分(自社)が持っている売掛債権(売り上げをしてお金をもらう権利)を前もって業者に買い取ってもらうシステムです。

1000万円の債権を1000万円で買い取ってしまうと、ファクタリング業者は全く利益がなくなります。したがって、800万円とか900万円で買い取り差額を自社の利益にします。つまり、持っている売掛債権全額のお金を入手することはできず、一定金額がひかれたものになります。

もし債権の入金(入金日、支払日)まで待てるのであれば、ファクタリングで買い取ってもらうよりも借入を検討したほうがいいかもしれません。

この手数料の割合が債権総額の何パーセントになるのかが重要になります。あまりに手数料率が高すぎれば「ぼったくり」であり、そのファクタリング会社は悪徳業者である可能性があります。適正な手数料率をよく知っておいてください。

ファクタリング手数料はファクタリングの種類によって違う

ファクタリング手数料はファクタリングの種類によって違う
ファクタリングの手数料は、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで明確に異なります。

2社間ファクタリングの場合:10%~30%
3社間ファクタリングの場合:1%~5%

3社間ファクタリングのほうが手数料が圧倒的に低いのは、売掛債務者(お金を支払う側)の了解を得た契約であり、より確実に資金を回収できる見込みが高いからです。担保や保証人付きの融資のほうが金利が低いのと同じ理由です。

一方、2社間ファクタリングの場合。売掛債権の契約書や請求書を確認しますが、ひょっとすると偽造などの可能性もあり、本当にその債権額を回収できるのかわからないので、リスクヘッジのために手数料が高くなる、と覚えておいてください。

ファクタリング手数料には法的規制がない!

ファクタリング手数料には法的規制がない!
ファクタリングという手法は比較的新しいので、実は法的規制があまりなされていません。借入や融資の場合には利息制限法や「総量規制」によって借りられる金額の上限や借りたときの利息の上限が決まっていますが、ファクタリングはそうした制限がなく、つまり、ファクタリング会社の思うがままに手数料などを決めることができます。

つまり、借入した場合「法外」とされるような高額の利ザヤについて、ファクタリングは違法にならず堂々と設定することができるということです。

また、売掛債権の売却、譲渡契約をしてしまった場合、クーリングオフ以外に解約や保護をしにくい可能性があります。借入ならば、利息制限法の上限20%を超える利息は無効にできますが、ファクタリングの場合その上限規定がないので、60%など超高額の手数料設定も可能でそれは違法ではなく合法になってしまいます。

これでは闇金以上の暴利を貪られてしまうこととイコールであり、手数料が何パーセントなのかは事前に確実に確認していただくようお願いいたします。

ファクタリング手数料の具体的な計算方法

ファクタリング手数料の具体的な計算方法
それでは具体的にファクタリング手数料を計算していきましょう。

その前に何点かファクタリングの際に知っておきたい事柄を説明します。

掛け目と諸経費

ファクタリングは売掛債権の売却ですが、1000万円の債権があれば1000万円分すべて買い取ってくれるわけではありません。結構難しい計算をして、独特の公式に当てはめたものが入金額となります。

1.掛け目(かけもく):【A】

買取率のことです。実際に1000万円あっても100%の金額で買い取ってくれません。通常債権額×75%~90%が買取金額の上限になります。

2.債権譲渡登記:【B】

売掛債権をファクタリング会社に移すので、それを第3者に対抗できるよう(何かあったときに証明できるよう)法務局に債権がファクタリング会社に移ったことを証明してもらいます。こうすることで、申請者(債権者)との無用な争いのリスクを避けます。

実は、ファクタリングの申請者が同じ売掛債権を複数のファクタリング会社に売却して、「二重取り」をしてしまうことが0ではなく、それでは回収できるはずの債権をファクタリング会社が手に入れることができなくなってしまう可能性があります。

実際に本当に債権がファクタリング会社に移ったことを確定させるためにも、債権譲渡登記が必要になります。

ただし、これが行われるのは2社間ファクタリングの場合はほとんどです。3社間ファクタリングの場合は、売掛債権の債務者(クライアント、支払者)の了解を得ているので、ほかの誰かに債権を売却されるおそれがないので、債権譲渡登記を行わないことが多いです。

債権譲渡登記は司法書士や弁護士が行うことになるので、この費用が3万円~10万円かかります。

3.印紙代:【C】

債権譲渡契約書に貼る印紙代です。

  1. 債権譲渡契約書に貼る印紙:200円
  2. 債権譲渡登記をする場合の租税公課:7500円

つまり、債権譲渡登記が必要な2社間ファクタリングの場合[200円+7500円=7700円]、債権譲渡登記が不要な3社間ファクタリングの場合、契約書に貼る印紙代のみ[200円]が必要になります。

4.審査料:【D】

ファクタリング会社によっては、審査手数料を別途請求するところがあります。法的規制がないのでいくらでも請求出来てしまうんです。

審査料は5000円~1万円のところが多いようで、それがない会社もあります。

以上の【A】~【D】がファクタリングの場合、手数料とは発生すると覚えておきましょう。

ファクタリング手数料の計算方法

実際のファクタリング手数料(○%)は会社によって計算方法が違うようです。繰り返しになりますが、法的整備がないので各ファクタリング会社の言うがままに計算されてしまうことになります。いくつか手数料算出ケースが異なるので解説します。

<1000万円の売掛債権、掛け目80%、手数料10%、債権譲渡登記10万円の2社間ファクタリングの場合>

1.売掛債権額×手数料

一番シンプルなパターンです。

この場合の手数料は

1000万円×10%=100万円となります。債権譲渡登記費用は別途これに10万円かかります。

2.売掛債権×掛け目×手数料

掛け目(上限)に手数料がかかるパターンです。債権譲渡登記費用は別途これに10万円かかります。

この場合の手数料は

1000万円×80%×10%=80万円となります。

3.{(売掛債権×掛け目)-債権譲渡登記費用}×手数料

債権譲渡登記費用を上限額から引いたものに手数料率がかかるパターンです。

この場合の手数料は

(1000万円×80%-10万円)×10%=79万円となります。

4.債権譲渡登記費用が手数料に含まれる

債権譲渡登記費用10万円が10%の手数料に含まれるパターンです。これなら実際にもらえる金額は多くなります。

手数料はファクタリング会社によって計算方法が異なるので、特に掛け目前の金額に手数料率をかけるのか。掛け目後に手数料率をかけるのかで数十万円~場合によっては100万円超変わってきますので、事前によくファクタリング会社に確認してください。

実際に調達できる金額は?

本稿は手数料の記事なので、実際にいくらもらえるかは別記事に譲りたいと思いますが、

売掛債権×掛け目から手数料を引いた金額が基本になります。

つまり、上の事例で見ると、掛け目80%で手数料10%ですから、多くても600万円台後半~700万円台前半ということになります。

1000万円もらえる権利があっても、換金できるのはその7掛けになりますので、本当に中古品売買のような金額になります。もし、売掛金入金の期日まで待てるならば待ったほうがいいわけです。

約30%の本来もらえるはずの債権は手数料ほかに消えてしまうわけで、割がいい資金調達法ではないことは意識してください。

ファクタリング手数料と消費税

ファクタリング手数料と消費税
ファクタリングの手数料、あるいは事務にかかる諸経費は原則的に非課税、消費税はかかりません。

これは「消費税法施行令」により、売掛金は有価証券扱いになり、有価証券の譲渡には消費税が発生しない非課税取引になることが明記されているからです。

<参考:国税庁ホームページにある非課税取引より引用>

2 主な非課税取引

(2) 有価証券等の譲渡
国債や株券などの有価証券、登録国債、合名会社などの社員の持分、抵当証券、金銭債権などの譲渡

ただし、株式・出資・預託の形態によるゴルフ会員権などの譲渡は非課税取引には当たりません。

No.6201 非課税となる取引 |消費税 |国税庁

「金銭債権の譲渡は非課税」をはっきり書かれています。それにも関わらず、手数料等に消費税を上乗せしてくるのは違法であり、そうしたファクタリング会社はブラックで悪徳な可能性が非常に高いと考えることができます。

消費税を請求してくるファクタリング会社とは契約してはいけない!と思ってください。非常にリスキーでトラブルに巻き込まれるリスクがとても高いです。

ファクタリングの仕訳

ファクタリングの仕訳
ファクタリングによって資金調達を行った場合、当然ですが仕訳帳に記載することが必要になります。白色申告や青色申告(10万円控除)の人は単式簿記でもいいですが、ここを見ている多くの方は複式簿記だと思います。そこで、仕訳の流れについて簡単に説明したいと思います。

ケーススタディ

1000万円の売掛債権で、掛け目、手数料、債権譲渡登記費用等合わせて200万円、つまり800万円を調達できたケースを考えます。

1.売掛債権発生時(請求書をクライアントに出したとき)

借方 貸方
売掛金 ¥10,000,000 売上 ¥10,000,000

2.売掛債権譲渡時(ファクタリング会社に売掛債権を譲渡し移転したとき)

借方 貸方
未収金 ¥10,000,000 売掛金 ¥10,000,000

3.現金調達時(売掛金を買い取ってもらい入金したとき)

借方 貸方
現金 ¥8,000,000 未収金 ¥10,000,000
債権譲渡損 ¥2,000,000

ざっくりこうした仕訳で大丈夫です。これを行うことで手数料が高いかどうかなどが資格されて経営を俯瞰しやすくなります。

3で「債権譲渡損」とした勘定科目(手数料や事務費))ですが、会計ソフトによっては「雑損失」「債券割引料」「支払い手数料」などでも構いません。要は何らかの費用が発生し売掛金の未収金が全額現金化されなかったことを仕訳して記帳してください。

これで売掛債権から資金調達、現金化までの流れが仕訳の上でもわかることになります。

最近話題の給料ファクタリングの手数料

最近話題の給料ファクタリングの手数料
以上書いてきたことは、会社や個人事業主など事業を営んでいる人向けのファクタリング手数料でしたが、最後に最近にわかに注目されている「給料ファクタリング」の手数料についてお話しします。

給料ファクタリングとは、売掛債権(クライアントに出した請求書)に代わって、ご自身の翌月の給料を買い取ってもらう、つまり30万円の給料がある人が、給料日前に{給料-手数料}で買い取ってもらうことで、「給料の前借り」に近い形で現金調達する方法です。

カードローンなどよりも確実に現金が手に入り、審査が緩いのは事業資金のファクタリングと同様です。

ただし、手数料率は高く

20%~40% が相場です。

基本的に2社間ファクタリングであり、3社間ファクタリングはごくまれ。まぁ、職場にバレるリスクを冒したくない人がとる現金調達方法ですからこれは妥当です。

しかし、事業者向けファクタリング以上の手数料率です。掛け目も勘案すると、30万円の給料の人で掛け目80%、手数料40%の給料ファクタリングの場合、一番手数料がかかる方法で計算すると

手数料:30万円×40%=12万円
掛け目:30万円×80%=24万円
手に入る現金:24万円-12万円=12万円(-事務費)

ということで、給料の半分以上を持っていかれることもあり得ます。給料ファクタリングはバレずに、信用情報もそのままに現金を調達できる手段ですが、手数料率と掛け目次第では給料の半額以上を買いたたかれるリスクがあると思って下さい。

事業者用のファクタリングは場合によっては借入よりも効果的ですが、給料ファクタリングの手数料等はそれ以上にリスクがあると認識ください。

利息に直すと決して低くない、あくまで緊急時の資金調達として考えるべき

利息に直すと決して低くない、あくまで緊急時の資金調達として考えるべき
以上、ファクタリングの手数料について解説しました。消費者金融からの借入は高利で避けたほうがいいといわれますが、ファクタリングは規制が緩いので、会社によってはそれ以上に手数料として持っていかれます。

恒常的にファクタリングで資金調達をする場合、たとえ手数料率が10%の比較的優良な2社間ファクタリングでも年利に直すと10%×12か月=120%と、1か月分以上の売掛債権が手数料として消えます。

融資、借入の場合、利息の上限が20%です。

借入の最大金利:年利20%
優良な2社間ファクタリングファクタリングの手数料を金利換算:年利120%

このように比較すると、2社間ファクタリングは恒常的な資金調達としてはコスパが悪すぎます。もし、売掛債権も恒常的、定期的に資金調達に使うのであれば、3社間ファクタリングにすべきです。ただその場合取引先にバレます。

そう考えると、手数料の視点から見ると、ファクタリングはあくまで緊急時の資金調達方法と割り切ったほうがいいように思いますがいかがでしょうか?

もちろん金融ブラックなどご事情によっては、融資を受けられずファクタリングに頼らざるを得ない会社もあるかもしれませんが、手数料的には非常に割高になる可能性が高いことは知っておいてくださいね。

ファクタリングの手数料・相場の平均・仕分け・計算方法 まとめ

ファクタリングの手数料・相場の平均・仕分け・計算方法 まとめ
  • ファクタリングの手数料は借入における金利に該当する
  • 手数料は金利のように法的制限がないので高いものは本当に高く年利100%を超える
  • 掛け目や債権譲渡手数料なども計算する
  • 手数料は売掛債権にかかるのか、掛け目後にかかるのか会社によって違いがある
  • 手数料には消費税はかからない。もしかかる場合その会社はブラックである可能性大
  • ファクタリングの流れ、手数料の仕訳方法を憶える
  • 事業用ファクタリングがそうでもないが給料ファクタリングの手数料は非常に高いことを知る